塩見岳に日帰りで行くつもりでしたが、前日の筋トレからの回復が遅く、仕事も忙しかったので車中泊をせずご近所の鈴鹿セブンマウンテンでまだ未踏破の山に行くことにしました。
去年閉鎖されたキャンプ場の駐車場から鎌ヶ岳に上がれば、縦走して入道ヶ岳に向かい、さらに同じ場所に下山出来るようだったので、ヤマレコにコース設定すると余裕の日帰りコースだと思っていましたが、なかなか大変な山行となりました。
コースタイムから判断して水は2ℓ持参しましたが、日帰りなので食事用にバーナーは持たず、あえてモンベルの保温水筒に500mlお湯を入れて持って行きました。
水を少なめに持って行く場合で日帰りで楽な山行の時に、この組み合わせをよくやります。
こうしておけば予想以上に水を飲んだ場合、最悪行動食だけで食事を済ませておくかリゾッタのような食事にしておけばお湯を使わずに食べる事もでき、お湯はバックアップの水分に回せます。
まず気温が暑すぎて、登りで1ℓ以上使ってしまいました。
縦走といっても鈴鹿なのでサクサク歩けると考えていましたが、これがなかなか暑くて大変でした。
登りの途中で足に違和感があり、トレラン用のアルトラローンピークで行っていたため、小石が入ったのかと思って靴を脱いで確認したのですが、特に異常がなかったのでそのまま歩いていました。
鎌ヶ岳は結構岩々した山で山頂直下も暑くて大変でしたが、無事登頂して休まず連続で縦走に向かいました。
この縦走コースが結構ハードです。
過去に行った事のある鈴鹿の縦走はハイキングレベルなので、アルプスほどではないですが鎖場やロープもあり、ザレた滑りやすい箇所も少しあったりで、思ったよりスピードが出ません。
鈴鹿で梅雨の時期であり登りの樹林帯では水がかなり流れていたので、ヒルが登らないように途中ほぼ止まらず歩いていたのですが、水沢岳の手前で登山で初めて貧血のような症状で視界が一瞬白くなり、ここで初めて座って休憩をとりました。
そこで靴を乾かそうと思い足元を見ると、靴が血で染まっています。
これはと思い靴下を脱いで裏返すと、やはりヒルがいました。
血が止まらない状態ですが、先ほどの違和感があった箇所です。
アルコールで消毒して水で流し、出血している箇所を押して中の血液を出してからハイドロ系の絆創膏で止めました。
このセットを初めて使いました。
先につまんで落とし石で潰したヒルですが、もう血をかなり吸っており、小指の先ぐらいパンパンに膨れ上がっています。
ヒルは時間をかけて吸血するので、おそらく最初に違和感があった場所からずっと吸い続けていたのでしょう。
ここで血を洗い流すためにまた水を使いました。
まだコースは半分以上残っていますが、水はもうあまりありません。
予備の500mlを使用する前提に切り替え、水は一口づつ飲み、節約するようにしました。
汗をかかないように歩く必要もあるため、ここからかなりスピードを緩めて歩きました。
それでもかなりきつく、とにかく暑さがこたえます。
日陰でも24℃くらいだったのですが、山で20℃を超えると水がかなり豊富にないと厳しいです。
風もない状況だったので、熱中症に気を付けて塩分タブレットを分けて使い切りました。
なんとか入道ヶ岳まで着いた時は、どこかに水場がないか必死で探しました。
登りは沢沿いだったので水が取れる場所が結構あったのですが、縦走に入ってから全く水場はなく、またこのルートは小屋なども一切ありません。
入道ヶ岳から1時間ぐらいのコースタイムだったので、残っている水を全て飲み、保温水筒のお湯をフラスクに入れ、水分のあるパンだけを食べてすぐ下山を開始しました。
もうすぐ駐車場に着くあたりで、川が出ました。
連日の雨で増水していましたが、いつもはしないのですがもう着くので帽子を濡らし、飛んで石を渡らず防水でないアルトラなのでズブズブに濡らして渡渉しました。
これが判断ミスでした。
暑さから解放された喜びで冷静さを失っていたと思います。
渡渉して歩き始めてすぐ失敗には気が付きました。
今度は感覚も覚えており、経験していたのもあると思います。
すぐ靴と靴下を脱ぎ確認したところ、左右の靴の中に1匹づつヒルがいました。
1匹はすでに吸血開始していましたが、早く気が付いたので出血しつづけない程度で助かりました。
周りとザック等の持ち物にヒルがいないかを確認してから、靴下、靴を履いて立ち止まらずに車に戻り、直射日光で灼熱状態の車のボンネットに濡れた服や靴などを置いて乾かし、ヒルを確実に死滅させてから着替えました。
歩く以外にここまで体力を奪われたのも珍しい体験ですが、何より持参した水が足りなかったのが一番のミスでした。
全身や靴に虫よけスプレーをしてからスタートしていますが、ヒル専用のスプレーを使わないと効果がないようです。
またはハッカで自作するのがいいようです。
今までも普通にヒルが多い山域に登山に出掛けていましたが、乾燥したロードを歩いていたせいか、運が良かっただけなのか分かりません。
下山してから水分補給して真っすぐ温泉に向かい、冷房で体を冷やしました。
なかなか勉強になった山行でした。
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