笠ヶ岳に日帰りで登ってきました。
雲ノ平方面にテント泊で向かう予定だったのですが、1日だけ曇り、残り雨の予報だったので、日帰りでまだ未踏の笠ヶ岳に急遽変更しました。
もう雪はないようでしたが念のためにチェーンスパイク、長いロードのためトレッキングポール、 山頂近くの小屋がまだオープンできないかもとの告知だったので水を3.5L持って行きました。
チェーンスパイクはただの重石でした。
水は役立ちましたが、小屋がオープンしていたので半分でもよかったと思います。
連休初日のため、午前4時の時点で駐車場も満車でかなりの登山者が新穂高バスターミナルのトイレ付近に集まっていました。
前日夜まで曇り予報だったのですが、晴れ間がありそうです。
ほとんどの登山者が槍ヶ岳方面に向かいますが、笠ヶ岳方面にも数十人は向かいます。
携帯電波がほぼ入るルートなのですが、高山警察署がお助けボックスというものを笠新道途中に設置しています。
警察に電話をして暗証番号を聞いて開錠するシステムのようです。
これなら勝手に非常キットを持ち出される心配もなく、また使ったら補充するタイミングも分かるシステムです。
このようなやり方を始めて見ましたが、かなり賢いエイド方法だと思います。
電波があるのでできる手段ではありますが、他の山でも真似して欲しいです。
個人的にはここに水場があれば、お助けボックスよりもっと多くの登山者を救えるとは思います。
結果的に前日まで曇り予報でしたがいい意味で外れ、山頂まで晴れてとてもいい登山日和になりました。
10時過ぎには山頂に到着したので、アルプスも見渡せるガスが全くない状態で周囲もキレイに見えました。
この日は風もほとんどなく、山頂でも長袖シャツ1枚で気持ちよく過ごせる状況だったので、ゆっくり景色を堪能して小屋まで降りました。
他の山から笠ヶ岳はよく見えるため、逆からの景色も新鮮です。
11時過ぎにはガスが湧いてきましたのであまり持ちませんでしたが、気温もちょうどいいぐらいで絶好のコンディションでした。
笠ヶ岳山荘がWEBにて荷揚げの関係でオープンが未定と公表されていましたが、すでにオープンしていました。
前日から泊っている登山客もいそうで、この時間でもまだ下山せずに景色を堪能している人もいました。
小屋でラーメンを食べましたが、粉っぽくて麺が正直微妙でした。
カップラーメンのほうが良かったと思います。
牛丼を押されたので、これが名物なのかもしれません。
この小屋は雨水を貯めて販売しているため、麺類調理には塩素で消毒対応した雨水を使っていると思われます。
あと今小屋に行けば賞味期限切れのジュールをかなり押されます。
ポカリは今月賞味期限切れの商品だったので、ほぼ問題なく300円なのでおすすめです。
コーラは半年くらい切れているので、200円ですがもう炭酸がないかもしれないとの事だったので、結果どうだったのか気になります。
笠ヶ岳山荘にかなり高齢の女性が勤務していましたが、あの方はこのルートを歩いて登ってきている事になります。
いったい何歳だったのでしょうか。
もうリスペクトしかありません。
笠新道は急登できついとよく言われていますが、急登のレベルはそうでもないと思います。
ただひたすらに長く、足場が岩場中心のため、疲労が溜まりやすいために登りがきつく感じてしまい、急登だと感じるせいだと思われます。
靴が岩場にある程度対応しているかどうかで笠新道の印象はずいぶん変わるのではないでしょうか。
この日、登っている登山者の方は、ほとんどアルパインブーツでした。
さすが笠ヶ岳を目指すだけあって、よく分かっている登山者が多かったと思います。
それでも笠新道を抜けきった杓子平から稜線までの間でほとんどの登山者がバテて大休憩を取っています。
稜線で休憩は分かりますが、樹林帯を抜けてバテるところがこの笠新道の長さ、ハードさを物語っています。
笠新道入り口で学生の登山部パーティと一緒だったのですが、私が下山する際に杓子平に降りてきた時に再度遭遇しました。
もうまともに挨拶も出来ない状態で、全員無言で寝転がって休憩していました。
このグループだけでなく、行きに新穂高駐車場付近で会った登山者のほとんどが笠新道か抜けた稜線に入ってすぐぐらいで見かけました。
2時間は後から登ってきている計算です。
日帰りで行くなら槍ヶ岳も同じくらいの標高、距離になりますが、途中に小屋や水場が何か所もあり、なだらかに登り続ける槍ヶ岳とは難易度がかなり違います。
山頂近くまで小屋がなく、給水できないため1日量を全て持参する必要があります。
なかなかのルートだと思います。
元々、雲ノ平周辺をハイキングするつもりだったのでローカットのトレランシューズを準備していましたが、念のために岩稜帯+大雨も行けるようにミッドカットのボルダーを予備で持っていました。
笠ヶ岳は樹林帯のロードもほぼ岩で有名なのでボルダーにしましたが、靴下をホカに合わせていたのでインジンジの五本指を2セットしか持っておらず、分厚いソックスを持っていませんでした。
これが痛恨のミスで昼からは雨の可能性が高かったので靴下の予備を持ち、薄いラン用のものにボルダーを合わせて登ったのですが、下山時には足裏の皮が1ヶ所捲れてました。
まだ今から破れそうな状態の箇所があったため、急いで靴、ソール、靴下を脱いで乾かしながら、脚の手当を行いました。
1日20kmを超える距離を歩く場合、いつも途中で靴を脱いでソールと靴下を乾燥させるのですが、この日は途中まで忘れていました。
このため下山に登りとほぼ同様の時間がかかりました。
かなりのゆっくり山行となってしまいました。
プロテクトJ1をレスキューに入れているので、怪しそうな皮膚に塗り、1ヶ所足裏の皮がめくれたところにはハイドロ系でない分厚い絆創膏を貼って対応しました。
プロテクトJ1はトレランをする人では有名なクリームですが、長距離を歩く、走る際に皮が汗でブヨブヨになってきた際に使うと結構持つクリームです。
ワセリンも効くのですが、登山中に使用するとワセリンは滑るので余計にトラブルの元になります。
靴下の中でも滑りにくいため、行動中に使用するならオススメです。
私は必ず1本レスキューに常備しています。
小型チューブのものは割高ですが、基本的に登山中しか使わないのでUL目的であえて小型を使っています。
これとハイドロ系絆創膏、防水でパッドが分厚い絆創膏、面積の大きいフィルム形状の絆創膏、使い切りアルコール消毒シート、ステロイドと抗生物質の合剤軟膏、包帯、ヘモスタパッド、サージカルテープあたりは常に携帯しています。
残りのアイテムは山行に応じて入れ替えます。
プロテクトJ1とヘモスタパッドは使い方をしっかり理解しておく必要がありますが、かなり有用だと思います。
ただYouTubeやブログではあまり紹介されていないため、レスキューに入れている人は少ないかもしれません。
登山のタイプにもよりますが、ソロハイカーにはかなりオススメです。
特にヘモスタパッドの系統は商品特性を理解して消毒をした上で使用しなければ、化膿してしまうリスクもあるため、説明を読んでもどう使うか分からないようであれば、むしろ持たない方がいいかもしれません。
絆創膏を2種類持っているのも、パッドの厚みで傷みを和らげる方を取るか、早く治癒する方を取るか、その状況で使い分けるためです。
ハイドロ系の絆創膏はパッドがなく薄いので、マメのような足のトラブルに使っても状況によってはほぼ無意味になります。
逆に出血を抑えたり汚水が入ってこないように保護するのであれば、フィルムタイプのほうが有効です。
これを使って消毒、状況により軟膏を使います。
水が潤沢にあれば、消毒前に水で洗浄もします。
この状況を想定して、いつも飲用できるレベルの水を多めに持参しています。
プロテクトJ1
ヘモスタパッド
結果的に靴下と靴の組み合わせが悪く、下山時に足が靴の中で動くためスレて皮がめくれましたが、靴下に合わせて靴をホカのスピードゴートにしていれば今度は岩が多いロードで足に疲れがたまり、歩きにくかったかもしれません。
下山時に樹林帯に入る前の杓子平手前の眺望のいい場所でトレラン装備で下山中の女性がスピードゴートを履いており、見ている最中だけでも数回滑りまくって尻もちをついていました。
単に疲労によるものかもしれないですが、とにかく岩が多い登山道なので靴の選択は慎重にしたほうがいいと思います。
靴下と靴の相性を再確認した山行でした。
笠新道は急登できついとよく言われていますが、急登のレベルはそうでもないと思います。
ただひたすらに長く、足場が岩場中心のため、疲労が溜まりやすいために登りがきつく感じてしまい、急登だと感じるせいだと思われます。
ここのテント場は小屋より少し下った場所にあり、見晴らしが最高な場所にあります。
風の影響も受けそうですが、絶景ポイントです。
ほぼ山頂まで装備を運ぶ必要があるのが難点だと思いますが、結構な人がテント装備で登っていました。
そんなに場所はなさそうなので、きついロードですが早い者勝ち勝負でもあるため大変そうです。
この写真手前あたりがテン場です。
後ろ中心に槍ヶ岳が見えます。
足のトラブルで時間がかかる山行となりましたが天気にも恵まれ、とてもいい山でした。
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7月まで残雪確認必須
状況でアイゼン、チェーンスパイク、ストック
緊急時の対応 | 笠ヶ岳山荘 営業予定 7/10~10/10(荷揚げで変更あり) 営業日以外、冬季小屋あり 山荘直通 090-7020-5666 (7/10~10/15まで) 連絡所 栃尾荘 0578-89-2404 https://kasagatake.com/ |
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注意箇所・注意点 | 笠ヶ岳山荘が営業していない場合、途中の補給なし 水場なし(夏季でも8月中旬以降、枯れやすい) 浄水器、雪溶用バーナー必須 |
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