北アルプスも利用者が少ない小屋はすでに小屋閉めしていますが、シーズン終了間際に槍ヶ岳に行ってきました。
本来は南岳に登り1泊、そこから大キレットを縦走する予定でしたが、南岳小屋はすでに営業終了しているため、槍ヶ岳山荘に行くしかありません。
そのため槍ヶ岳山荘に1泊して翌日、南岳まで歩き、大キレットの状態や登山者の有無を確認してから縦走するか南岳から下山するかを決める予定を組みました。
大キレットを進む場合、間に合えば下山できますが、穂高岳山荘に宿泊するのがベストです。
急な宿泊に対応できるためテント泊にしておくのがベストなのですが、このルートが前週に凍結のため北穂高岳からの登山者は全員引き返したとのヤマレコ情報があったため、テント泊やなしにして小屋泊に切り替え、穂高岳山荘もこの時期はガラガラで当日でも宿泊できる事を確認してから挑みました。
まずは楽だがバス移動が必要な上高地スタートでなく、新穂高バスターミナルからスタートして開始時間に縛られないようにしました。
上高地ルートにすると閑散期はバスの営業開始時間が遅く、登りは問題ないですが下山時に制限がかかります。
少し遠くなりますが無料の新穂高第3駐車場に車中泊しました。
この駐車場も夏の時期はかなり競争率の高い駐車場で、お盆休みには駐車枠に停めずに通せんぼしてしまう車がいて他の車が出庫できなくなるニュースが出ていたほどの人気駐車場です。
シーズン終了間際なので、ガラガラでした。
スタートは寝坊して少し遅くなりましたが、5時過ぎにはスタートしました。
天候を見て日曜スタートにしていたのですが、駐車場からいきなり雨です。
途中の槍平山荘までずっと傘を差しての登山となりました。
槍平山荘もすでに小屋閉めのためトイレだけ使用できる状態でしたが、ちょうど小屋を過ぎたあたりで雨が上がり始め、虹が出ていました。
ブロッケンというには虹の形をしています。
このあたりからすれ違い登山者が出てきたので山頂の状況を確認し、雪はなく、ここから雨も降っていないとの情報だったので、ペースを上げて登りました。
昼には槍ヶ岳山荘に到着でき、空いていたので先にそのまま槍ヶ岳に登頂しました。
山頂までのルートは渋滞で順番待ちができるので有名ですが、数人が下山しているだけでガラガラです。
前回表銀座ルートでここに登頂した時はかなりの渋滞で往復1時間以上かかった記憶がありますが、今回は10分ぐらいで登っています。
小屋もヒマのようで、もう一日中小屋を閉める準備をしていました。
山頂でも貸し切りで、雷鳥だけがいました。
もうこんなにゆっくりできる事はないと思い、上でゆっくり撮影して景色を堪能しました。
初めは私を合わせて2名しか宿泊者がいなかったのですが、16時ぐらいから続々と宿泊者が到着してきました。
結構ギリギリにチェックインする人が多く、また大部屋も閉めている場所が多いので一部屋ぎっしりにはなりました。
それでも夕食時には50人ぐらいだったと思います。
この小屋からすると、異例の少なさです。
部屋が暗いので談話室にかなりの人が集まっていました。
ここで他の山の情報交換ができ、来月の六甲全山縦走の話も教えてもらえました。
この日まで8万年ぶりにアトラス彗星が見れるとニュースで言っていましたが、-6度の気温だったので長時間外で確認する事は出来ず、少しだけ待ちましたが見れませんでした。
日の入りも見れたので、素晴らしい1日となりました。
翌日は5時前に出発し、南岳を目指しました。
天気にも恵まれこの縦走路の景色が素晴らしく、撮影ばかりしていたので予定の倍以上時間がかかりました。
途中でヤマレコを確認すると、コースタイム1.8倍と表示されていました。
それほどの景観でした。
途中で一人、同じく大キレットを通るか悩んでいて状態を見てから判断するという登山者と会い、一緒に行く事になりました。
南岳小屋を過ぎた大キレット、北穂高山荘まですべて見渡せる場所で30分くらい粘って様子を見ていましたが、向かいから一人も進んでくる人はいません。
また南側斜面に少し雪が残っており、前週凍結していると情報のあった岐阜側は日陰で全くルートの状況が見えない状態でした。
二人で話し合って今回は撤退し、下山する事にしました。
後から1名南岳小屋まで歩いてきましたが、その人は最初から下山するつもりだったようで大キレットの様子だけ見て戻ってきてました。
この時点で7時を過ぎていたので、下山するにもゆっくりはできない時間です。
もう一人の方は上高地に下山のため、ここで別れました。
下山は急ぎましたが、南岳から槍平山荘までのルートは結構荒れていました。
このルートは歩く人が少ないためか道もあまり整備されておらず、ガレ場、ザレ場が多いので時間がかかりました。
次回大キレットにアタックする際はこのルートを登る予定なので、いい下見になりました。
今回チェーンスパイクも持参しましたが、歩いたルート上では積雪はありませんでした。
ただ南岳から槍平山荘までの下山ルートは日陰部分は凍結しており、特に槍平山荘近くの水が流れている箇所はすべて凍っており、チェーンスパイクを使うか悩みましたが、凍っていない場所を探して足を置き対応しました。
槍平山荘まで下りてくれば、後は長いだけのルートになります。
このあたりからすれ違い登山者が出始めました。
単調なルートなのですが、帰りは1か所道を間違えました。
この赤テープを見過ごしてしまい、直進しました。
リマインドのために記録しました。
単調な一本道だと油断しました。
2日目のほうがさらに天気が良かったので下山ルートはずっと天気でした。
槍ヶ岳は人気の山で冬は登頂が難しいために夏に集中して登山者が訪れるので渋滞が多く、外国人登山者も多いのですが、小屋閉め直前ならかなり余裕をもって堪能できるのでオススメです。
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