週末を利用して金峰山、瑞牆山、甲武信ヶ岳を歩いてきました。
初日は金峰山と瑞牆山です。
登頂前々日より雪が積もり始め、前日から雪山になっているようです。
そこまではチェーンスパイクもそれほど使用しなかったレポートを読んでいたのですが、直前にレポートを確認しなかったので雪がかなり増えているのは知りませんでした。
前日夜に車移動でしたが、眠くて八ヶ岳SAで朝まで寝てしまい、予定よりかなり遅くからのスタートとなりました。
駐車場には雪があり、スタッドレスタイヤでないと乗り入れできない状況でした。
この時点で2日前までの状況とは違い、冬山になっている状況です。
最初に瑞牆山を登り、富士見平小屋まで下山した時間と状況を見て金峰山に連続アタックするかを判断する計画です。
瑞牆山を登る登山者は結構多く、数十人はすれ違っています。
遅いスタートでしたが、まだ後から登ってきてました。
瑞牆山のほうが雪も多くルートは短いので、雪山を楽しむには最適です。
2時間ぐらいで山頂まで到着し、小屋まで1時間で下山しました。
山頂付近でパンを一つだけ食べましたが、楽なので行動食は食べず小屋まで一気に歩いてきました。
朝登りで通過した時に小屋に準備中の札がかかっていたので、下山時には開いていると思っていましたが、10時でもまだ準備中の札がかかっていました。
登り始めでテント泊装備でこの場所にテン泊する予定のグループがいたので小屋は開いているものと思い込んでいました。
ここで行動食を全て車に忘れてきている事に気が付きました。
小屋で何か購入できればよかったのですが、どうも準備中の札が怪しいです。
年中無休でテン泊できるのが売りのはずなのですが、なぜか土曜なのに開いていません。
時間は十分ですが、食料が残りパン2つと非常用のアルファ米1つ、ドライフルーツが3個程度しかありません。
結局パンを1つ行動食として少しずつ食べながら行く事にしました。
登りで結構すぐにチェーンスパイクが必要となり、スピードは出ません。
お腹が鳴っている状態で稜線を歩きました。
この行程はかなり厳しい山行となりました。
初めてハンガーノックを考慮して撤退する事を考えました。
チェーンスパイクでまだ全行程歩けましたが、金峰山の稜線で1か所だけ難しい大岩があり、ルート攻略に10分ぐらいかかりました。
ここに鎖かロープが欲しいぐらいの岩でした。
チェーンスパイクだと岩が凍っているので登れません。
巻き道もなく、右横はさらに斜度がきつく、左横から行けば切れ落ちています。
ハイマツを掴みながら飛び上がって岩の上部を掴み、懸垂で上がりました。
初めて筋トレが役立ちましたが、あまりいい登り方ではありません。
植物にダメージがある登り方、歩き方は避けるのが基本にしていますが、やむを得ない状況でした。
帰りは岩を滑り落ちれば問題なく通過できます。
金峰山への登りの区間で4組抜きましたが、下山時に追いついたと思われる団体を抜いただけで、すれ違いは1組もいませんでした。
一本道で抜いた登山者は全員テント泊装備を持っていなかったので、途中で撤退したと思われます。
避難小屋も無人でした。
残り時間で判断したか、あの岩ではないでしょうか。
大岩はアイゼン、ピッケル、ロープ、掴みやすいグローブのどれかの装備を持っていれば問題なく対応できる岩です。
どれも持っていませんでした。
最後まで悩みましたが、植物を利用するしかなかった事が一番の反省です。
頭も神経も使ったためか、ここでさらにお腹が空いてきました。
金峰山に登頂したのが13時でした。
ルートが長いため、下山の時間も結構かかる予定です。
山頂でパンを1つ食べて体調を戻し、ここからは休まず水分補給のみでひたすら歩きました。
それでも富士見平小屋に戻ってきたのが15時過ぎでした。
いつもの歩くスピードから考えると、エネルギー不足だったと思います。
ただこの小屋までくれば、もう一安心です。
油断して安心したのか、下山時に最後にルートを間違えて瑞牆山荘まで出てきました。
今期初めての雪山でしたが、久しぶりの雪山でこのロングルートを選択したのは間違いでした。
行動食もいつもは3か所ぐらいに分けて収納しているのですが、気温がかなり低いため凍結防止のためにスタッフバッグにまとめて収納していたため、この袋を忘れると終わりです。
行動食の忘れ物は割とあるケースなので、これを予防するために分けて収納しているのですが、裏目に出ました。
いつもと違う手順を行うと間違える典型だと思います。
いつもの行動スピードなら獲得標高、ルート難易度から見て雪がなければ2座攻略しても午前中で下山できるレベルだと思いますが、寝坊+行動食忘れ+ほぼチェーンスパイクがいる雪+小屋休業と運が悪かったです。
それでも日が暮れるまでにケガなく安全に下山できたのは、ここまでの経験とトレーニングのおかげです。
雪山1年目の去年なら撤退していたか、危険だったと思います。
経験不足だと欲張ってしまい、1座だけで降りると判断できていたかも分かりません。
本格的な雪山シーズンに入り、高山にアタックする場合、ほんの少しのミスが命取りになります。
忘れ物対策として、今後はチェックリストを作成して対応していこうと思います。
ミスの部分を詳細に記録しておき、今後の学びにしたいと思います。
とても経験値を高める山となりました。
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