厳冬期に木曾駒ケ岳に登ってきました。
去年も同じくらいの時期に行きましたが、かなりの悪天候だったので今回はマシでした。
晴れ予報だったので快晴かと思いましたが、ロープウェイで一気に標高を上げる分、冬はコンディションは悪くなります。
3シーズンと冬でこんなに難易度が異なる山はあと乗鞍岳くらいでしょうか。
ホワイトアウトになると滑落、一発アウトもありえる山でいきなりアイゼン着用が必要なため、チェーンスパイクが初冬以外ほぼ不要です。
お気軽にアプローチできるので登山者は多く、カールなので登山者が下から全員見渡せますが、おおよそ80人くらい先に登っていました。
3便で登ったのですが、グループも多くて冬山研修のような事もやっているパーティーがいました。
モンベル等で有料で行っているツアーだと思います。
千畳敷カールが滑落のリスクがほぼなく、冬山訓練に向いているのでよく講習に利用されます。
乗越までは初心者向けです。
カールを登りきるあたりで先頭集団に追いつきましたが、乗越に上がったところで風が強くなり、ほとんどの人がそこで停滞、引き返していました。
この日のコンディションは去年より相当いいのですが、お気軽に冬山体験で来られてびっくりして引き返している人たちがほとんどなのでしょう。
日本の冬山ではピッケルが不要な山がほとんどで、トレッキングポールのほうが使いやすくて便利ですが、夏と違って冬の木曾駒は乗越以降は全く初心者向けではない山なので、山頂を狙うならピッケルが必須です。
個人ガイドを雇ってロープでお互いを縛り付け、補助してもらいながら乗越を歩いている人もいました。
冬季でガイドをつけると物凄い高額なので、超VIP登山者だと思われます。
見ていてとても危険なレベルでしたが、行動スピードと時間からして何とか中岳くらいまでは行ったと思われます。
中岳まで行く人もいましたが、そこでほぼ停滞していました。
数人が中岳のピークで停滞していましたが、看板の撮影をしてすぐ進もうとしたところ、一人ソロの人が山頂まで行くなら後ろをついていかせて欲しいと声をかけられたので、距離を取って二人で登りました。
途中トレースが風で吹き飛んで消えていたので残り距離も少なく手っ取り早いので直登ラッセルコースを取ったのですが、その方がルートを見つけてくれたので楽できました。
私のほうが逆に助けられました。
冬山はやはり二人以上で臨むほうが絶対安全です。
ソロで行っても現地でソロの人同士でだいたいミニパーティーになるものですが、誰もいないマイナーな山や平日だとそうはいきません。
山頂付近は数百メートル視界はありましたが眺望はなく、暴風のためさっさと下山して途中の頂上小屋で風を切れる場所を見つけて昼食を取りました。
気温はわからないですが、相当寒かったです。
千畳敷駅でマイナス20度の表記だったので、風と合わせると山頂付近は相当な気温だったと思います。
スマホが止まる恐れがあるので、ほとんど出さずに写真も撮りませんでした。
iPhoneの人が山頂直下でスマホがフリーズして困っていました。
ホワイトアウトになればスマホのGPSなしでは歩けないので、最後のバックアップとして動くスマホは絶対必要です。
その意味でも複数での冬山がベストだと思います。
最近はスマホ裏のバッテリー付近に貼るタイプのミニカイロを貼り付けてハードシェルの中に入れています。
このやり方は他の登山者の方が使っているのを見て学びました。
ハードシェル内で体にも密着するように収納しておけば、体も温めつつ外気をシャットアウトした状態でスマホを温められるので、相当有効です。
去年はカイロでなくハチキンカイロを使用していたのですが、スマホのバッテリーに貼ると外れません。
ハチキンカイロはお腹に入れておくほうが便利ですし、日帰りならここまで不要です。
泊まりの場合はアルコールストーブと併用する事で燃料の2役となり、ULになります。
ぜひ活用してみてください。
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